しちまる公式ページ|ボクは質屋さんの看板犬|大好きな相撲の力士に似た蔵のあたまが自慢なんだ♪

2015年

9月

02日

質屋が解説「質流れ品」

「質流れ品」とは、われわれ質屋がお客様の品物をお預かりしそれに見合った金額をご融資し大切に蔵で保管していますが、契約期間の3ヶ月を過ぎてもお客様が受出しに来られない場合、そのお品物の所有権が質屋さん側へ移行することをいいます。


これを「質流れ」といい、この質流れした物を「質流れ品」といいます。


でも、質流れ品バザーなどで販売されているものはすべて質流れ品ではなく買取り品も含まれています。それも含めて一般的には質流れ品と呼んでいます。


ちなみに漫画の設定ように人間を質に入れることはできません。婚約指輪の質流れ品はあっても、婚約者の質流れ品というのは、日本の法律ではありえませんのでご注意ください(笑)


では、実際に質流れになった物はどうなっていくんでしょう??


1. 店頭小売販売

質屋の店先や隣接スペースにショーウィンドウがあり、そこに時計や宝飾品、ブランドバッグなどが展示されているのを見たことがありませんか?


全ての商品が質流れ品や買取品というわけではありませんが、自身の店頭で売却する店は少なくありません。自給自足ならぬ自流自売です。


お店によってはブティック風に改築して、しっかりと販売用のスペースを設けて営業している例もあります。


自店の質流れ品や買取り品だけでは品物に偏りが出たりするため、後に紹介する「(4)競り市」で買い付けを行ったり、問屋、商社などから新品商品を仕入れて一緒に販売しているところがほとんどです。



2.インターネット通販

自店のホームページや、ヤフー、楽天など大手ショッピングサイトに品物を載せて販売する例がここ数年で目立ってきました。


10数年前は、ネット回線もISDNやADSLレベルが一般的で、ネット通販を行う質屋が全国でも20軒足らずでした。


今やネット回線の速度も速くなり、スマホやタブレットなども普及し、ネットショッピングが活況となっています。


老若男女問わず、誰もが気軽にネットショッピングを楽しめる時代ですから、ネットで販売する質屋が増えるのも当然のことでしょう。


参入する質屋が増えれば当然、お客様の選択肢も増えます。商品状態や価格を気軽に比較検討することも簡単で、非常に便利です。


細部の写真を何枚も掲載したり、商品の状態を詳細に説明している店も増えています。


それでも不明な点は、電話での質問を受け付けているところも多く、以前よりハードルが下がって買いやすくなっています。


販売する側とすれば、価格競争になるのがツライところです・・・。


3.催事イベント(バザー)

複数の質店が集まり、協力して開催する質流れ品のバザーイベントです。いまや、全国各地で開催されています。


たくさん品物が集まり活気があるので、お客様も白熱し、ついつい買いすぎてしまうようです。


インターネット通販と違い、たくさんの商品を実際に手に取ることができ、出品店やコーナーごとにいろいろと比較検討できます。


なお、『質流れ品』と称し、実際は質店が運営していなかったり、質店が出品していないなどの場合がありますのでご注意ください。


4.競り市(古物市場、業者専門オークション)

質店やリサイクルショップなどの古物業者が集まり、競り市(オークション)が定期的に開催されています。


各店の土地柄や立地条件、顧客層、経営スタイルなどで商材に得意・不得意の傾向があります。


「うちはルイ・ヴィトンの買取りが多く、在庫過多になる」「うちはロレックスよりオメガが売れる」などの事情から、不要なものを処分し、自店に欲しいものを仕入れるのです。


中には、海外に支店を持ち、そこへ輸出するために仕入れている業者もあります。


それ以外にも、繁盛しすぎて、買取り資金が足りなくなったために、泣く泣く在庫を売却するケースもないわけではありません。


競り市に出品される品物は、時計、宝石貴金属はもちろん、バッグや着物、電化製品や楽器などなど多岐にわたります。


それぞれのプロである専門業者が競争して競り落とされますので、質店も店頭で安心して高値で査定ができるわけです。


プロが売り、プロが買う場なので、一般の方は残念ながら出入りすることはできません。



5.専門業者に売却

楽器・電化製品や絵画など専門知識が必要な特殊商品は、専門業者と直接取引きする場合もあります。


信頼関係を築き、安定した相場での取引を行います。

質流れ品、買取品は主にこのようなルートで売却されていきます。

 

知人に「品物を店頭ですべて売り切るのは大変ですねえ~」と言われたことがありますが、質流れ品、買取品を全て自身の店頭で売り切ることは不可能ですし、資金にも限りがあります。

 

ですから、ほとんどの質店は1~5をうまく組み合わせて自店の在庫を回転させ、資金繰りをしているのです。

 

このように、様々なルートで商品が売却されていくため、「流質期限を忘れていて流してしまったロレックス」「要らないと思って売ってしまったルイ・ヴィトン」を後日、質屋の店頭に探しにきても、残念ながら見つかるケースはほとんどどありません。

 

我々がアドバイスできるとしたら、「流質期限はお忘れなく」「手放すときは、よく考えて」ということに尽きます。

担当 池田屋質店 森