
さて質屋業界の中にいると、質屋の存在が、当たり前に思ってしまいます。
そもそも日常が質屋なので。
ですが、そうでない方の中には、質屋ってなに?という方も多いかもしれません。
たしかに、女子高生とはかなり遠い存在かと思われます(志のぶちゃんは別として・・・)。
それでは、改めて質屋ってなに?という答えです。
各都道府県の公安委員会の許可をもらい、質屋営業法に則って営業し、お客様からお預かりした品物を担保に、その品物の価値の範囲でお金を貸し出すところです。
作中でもチラッと出ていましたが、「物を担保にして、お金を借りたり・・・」
というのが、昔から変わらず行われてきた「質預かり」というサービスのことです。
また現代の質屋では、「買取」「販売」などのサービスも盛んにおこなわれております。
ですので同じ質屋でも、そのサービスは多種多様です。
お店の雰囲気や店舗も、ブティックのようなところから、昔ながらの格子のあるようなところなど様々です。
ちなみに、この質屋というものは、実はアジアからヨーロッパ・アメリカまで世界中にあります。
また作中でも志のぶちゃんが言っていますが、その歴史は日本では、鎌倉時代からと言われているほど昔から、存在していました。
人々の暮らしに密着した存在から、庶民金融として広く利用されてきました。
取り扱う品物も、その時代に合わせて変遷をたどってきました。
刀から始まって、着物など、戦時中には鍋など、そして現在では、ブランド品や宝石など、その時代のくらしと密接に関わっています。
もしかすると時代劇や落語などでイメージのある方も多いかもしれません。
質屋は物とお金をやり取りする場所ですが、そこには様々なエピソードがあったりします。
「七つ屋志のぶの宝石匣」で出てくるような、そんな質屋話が、今日もあなたの街の、どこかの質屋でも行われているかもしれません。
野村質店 野村庄一郎