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講談社Kiss誌10月号が発売です!

こんにちは、しちまるです。連日の猛暑、皆さまいかがお過ごしでしょうか?35度を超える日が当たり前となり、10月まではこの暑さが続くと言われています。油断せず、どうぞご自愛ください。

さて、8月25日(月)に講談社Kiss誌10月号が発売になりました。我らが『七つ屋志のぶの宝石匣』扉には「前代未聞のミステリー」「真実は、たぶん ひとつだと思う」と書いてあります。「黒ずくめの組織」が出てくるのでしょうか・・・。ぜひお手に取って、ご堪能くださいませませ。

二ノ宮知子先生、小ネタを仕込みまくったコメディを描かせたら随一ですよね。今回も腹を抱えて笑わせていただきました。マジ、天才!

『七つ屋志のぶの宝石匣』英語版ご存知でしたか?

 

何を隠そう、『七つ屋志のぶの宝石匣』は実は英語版でも読めちゃうんです。

 

Nanatsu-ya: Shinobu and Her Jewelry Box - Chapter 1

英題は『Nanatsu-ya: Shinobu and Her Jewelry Box』。

講談社の公式サイト『K MANGA』で読むことができます。
 
公式サイトはこちら

Kodansha's official manga website

 

宝石の"気"を見ることができる志のぶちゃんの物語が、海を越えて世界中の読者に届くなんて…! 海外のファンの皆さんがどんな反応をしてくれるか、今からワクワクしています

 

そして、日本の質屋文化や宝石の世界がどんな風に英語で表現されているか、皆さまもぜひチェックしてみてください。英語学習や日本語学習にも利用できそうですね。素晴らしい!

さて、いよいよ、9月13〜15日に迫ってきた

 

ミュージカル『のだめカンタービレ』シンフォニックコンサート!

 

東京公演は、わずかですがまだチケットに空きがございます。ご興味のある方は、ぜひお早めに!

 

峰龍太郎役のイケメン・トリプルキャストのインタビュー公開中。

ミュージカル『のだめカンタービレ』シンフォニックコンサート!|松島勇之介・有澤樟太郎・高橋健介 インタビュー到着!

 

三木清良役には元宝塚の華優希さん。動画付きのインタビューは必見です。

【「のだめ―」出演の華優希】音楽の素晴らしさ、奥深く【動画付き】

 

このインタビュー、私は裏軒どんぶりでTKGを食べながら読みました。

詳細は公式ホームページをご参照ください。

 

 東京公演は9月13日(土)〜15日(月・祝)、会場は「東京ガーデンシアター」です。

そして東京公演の1ヶ月後の10月26日(日)には、ついに聖地・大川へ!

九州は筑後川のほとり、リアル「のだめ」の生まれ故郷大川市で

 

どこ行くと?! のだめカンタービレ・クラシック・コンサートばい in 大川

 

 が堂々開催されます!

 

 指揮の茂木大輔さん、ピアノの石井琢磨さん、そして岡山フィルハーモニー管弦楽団という豪華布陣。チケットは絶賛発売中です!お近くの方も、そうでない方もぜひ!

さて、二ノ宮先生の作品で音楽と恋に胸を熱くした後は、少し趣向を変えて、夏の終わりにじっくり読みたい冒険譚はいかがでしょうか。

夏に読みたいジュブナイル漫画

 

『サマーウォーズ』と『ペンギン・ハイウェイ』

   夏といえば甲子園――でも今回は?

 

夏といえば、やっぱり甲子園

 

そして甲子園といえば、水島新司先生の名作『大甲子園』(©秋田書店/全26巻)を思い出す方も多いでしょう。『ドカベン』の続編で、全国から名だたる球児が集結し、白球に青春を賭ける姿は、日本の夏の象徴そのものです。個人的にはプロ野球編よりも読んでいて燃えました。水島漫画の集大成だと思います。

 

ですが、今回ご紹介するのは、グラウンドで汗を流す球児たちの物語ではありません。ひと夏を「頭脳」で駆け抜ける、理系少年のジュブナイル漫画です。取り上げるのは、異なるメディアから生まれた二つのコミカライズ――『サマーウォーズ』『ペンギン・ハイウェイ』。どちらも運動部のヒーローとは一線を画す主人公が、知的探究心と論理の力で冒険に挑みます。

 

『サマーウォーズ』(漫画版)

漫画:杉基イクラ

原作:細田守

キャラクター原案:貞本義行

出版社:KADOKAWA(角川コミックス・エース)

全3巻完結

 

あらすじ

 

数学が得意な高校生・小磯健二は、憧れの先輩・夏希に誘われ、長野県上田市にある旧家を訪ねます。祖母の誕生日を祝うために一族が集まるにぎやかな空気の中、内気な彼は少し戸惑いながらも居場所を見つけようとします。しかし同時に、世界規模で利用されている仮想空間「OZ」で異変が発生。健二は思いがけず、その渦中に巻き込まれていきます。

 

 

『ペンギン・ハイウェイ』(漫画版)

漫画:屋乃啓人

原作:森見登美彦

出版社:KADOKAWA(MFコミックス アライブシリーズ)

全3巻完結

 

あらすじ

 

小学4年生のアオヤマくんは、毎日観察と記録を欠かさない研究少年。ある日、彼の町に突然ペンギンが現れます。その奇妙な現象と、身近なお姉さんの存在との関係に気づいた彼は、ノートに仮説を書き込み、検証を繰り返しながら真相を探ろうとします。

不思議で少し不安、けれど知的好奇心に満ちた夏休みの冒険が始まるのです。

 

二人の理系少年像を比較する

 

健二とアオヤマくん。年齢も舞台も異なりますが、共通するのは「頭脳がヒーローになる」という点です。

 

健二は数学オリンピック級の計算力で危機に立ち向かい、アオヤマくんは観察と科学的探究心で未知に挑みます。従来のジュブナイル作品の野球部のエースや冒険心あふれる少年とは異なり、どちらも内向的で理系的な少年像。だからこそ、スポーツ万能ではなく勉強や観察に力を発揮する子どもたちにとって、身近で共感できるヒーローなのです。

 

 

『読んでから見るか、見てから読むか。』の進化と深化


この二作品はそれぞれ異なる出発点を持っています。『サマーウォーズ』は映画から漫画版と小説版が生まれ、『ペンギン・ハイウェイ』は森見登美彦さんの小説から映画版が制作され、そこから漫画版が派生しました。どのメディアにもそれぞれの魅力があります。

 

漫画版の良さは、自分のペースで読めること。健二の計算過程やアオヤマくんのノート作業といった「考えるプロセス」が細やかに描かれます。映画のダイナミズム、小説の思索的な深さに加えて、漫画は「思考の可視化」と「物語の補完」という独自の役割を担っています。一つの物語がメディアを変えることで新たな表情を見せてくれる、これこそがメディアミックス作品の醍醐味と言えるでしょう。

興味深いことに、両作品ともにKADOKAWAから刊行されています。メディアミックスといえば角川書店が元祖で、あの名キャッチコピー「読んでから見るか、見てから読むか。」の精神は今なお健在です。

 

昨年末にはKADOKAWAとソニーグループが資本業務提携を発表し、さらにダイナミックなメディアミックス展開が期待されます。音羽グループ(講談社)や一ツ橋グループ(小学館・集英社)もそれぞれの強みを活かした展開を進めており、日本の出版界を牽引するこれら各グループが切磋琢磨しながら、世界に誇れるコンテンツがどんどん生まれてくることを願ってやみません。

 

まとめ

 

夏の終わりに読むなら、白球を追う球児たちの物語も良いけれど、健二とアオヤマくんのような理系少年の冒険譚も格別です。彼らの"頭脳で挑むジュブナイル"は、忘れかけていた知的好奇心を呼び覚まし、新たな火を灯してくれるでしょう。ぜひこの夏、漫画で『頭脳の冒険』を体験してみてください!

編集後記ー夏と野球と水島と

 

先ほど水島新司先生の『大甲子園』に触れましたが、水島作品は現在、主要電子書店では配信が確認できません(2000年ごろにEBIが画像形式で『ドカベン』等を配信していた記録はあるものの、現行の主要サービスでは未配信です)。

 

井上雄彦先生の『スラムダンク』や浦沢直樹先生の『MASTERキートン』をはじめとした作品も電子化解禁となった今、水島作品もぜひ電子書籍で読めるようになってほしいものです。

 

『ドカベン』シリーズや『野球狂の詩』『あぶさん』など、日本の野球漫画の「国宝」とも言える名作たちを、スマホやタブレットで気軽に読み返せる日が来ることを心から願っています。

しちまるでした、ではでは〜!