こんにちは!しちまるです。
梅雨入りした日本では、ぐずついた天気が続いています。しかも、日本の南には台風が二つ。いったいどうなっちゃうんでしょうか。一方、フランス南西部では最高気温44.3度を記録したとの報道も目にしました。もう地球温暖化も、いい加減にしてほしいところ。梅雨が明けたら、日本もまた酷暑になるんだろうなぁ……。考えただけで汗が出ます。
さぁて、6月25日(木)に講談社Kiss誌8月号が発売になりました。当然のことながら我らが二ノ宮知子先生の『七つ屋志のぶの宝石匣』も絶賛掲載されています!
©️二ノ宮知子/講談社
最新話の扉絵には、印象的なブランケットを身に纏い、荒野を馬で行く志のぶちゃんの姿が描かれていますね。このビジュアルを見ただけでも、これから始まる新展開への期待がいや応なしに高まります。今回の展開は、単なる一つの宝石にまつわるエピソードというよりも、いよいよ「バズル王国編」の本編へと本格的に突入したという印象を強く受けました。
作中の手がかりから、舞台となる「バズル王国」が一体どこにあるのかを読み解くプロセスは、本当に刺激的です。 「南アフリカ経由での入国」「主要なダイヤモンド産出国」「海と高地を併せ持つ地勢」「立憲君主国」、そして「世界第3位となる1105カラットのダイヤ原石」――。これらの符号を一つひとつ突き合わせていくと、どうやら特定の国だけをモデルにしているわけではないことが見えてきます。
おそらく二ノ宮先生は、レソト、ボツワナ、ナミビア、そして南アフリカ共和国といった南部アフリカ諸国の要素を、まさにパズルのようにロジカルに組み合わせているのではないでしょうか。
たとえば、富の象徴である「1105カラットのダイヤ原石」は、ボツワナで出土した実在の巨大原石「レセディ・ラ・ロナ」(1109カラット)を容易に連想させます。その一方で、扉絵で志のぶちゃんが身に纏っている縞模様のブランケットやニット帽、そして馬に乗るスタイルは、レソト王国の先住民族・ソト族の伝統的な民族衣装である「バソト・ブランケット」を思わせます。
植民地時代から連なる王室の歴史、そして現代のダイヤモンドやレアメタルの利権。これら南部アフリカの実情が持つ濃密なドラマを一つの物語に凝縮するために創り出された、極めて完成度の高い「架空の舞台」――それこそが、このバズル王国なのかもしれません。
ビジュアルから設定に至るまで、綿密な取材を感じさせる世界観。風雲急を告げる『七つ屋志のぶの宝石匣』、まさに「待て次号!」でございます。
休日の高尾山ハイキングと、おすすめの登山漫画
私事ですが、日々の終わりのないタスクに追われ、ふと自分の輪郭がぼやけてしまいそうになることがあります。やること、やらなければならないことが積み重なり、少し息が詰まるような感覚、とでも言えばいいでしょうか。そんなとき、つかの間の現実逃避をするように、わずかな休みを使って高尾山へ足を向けました。
高尾山は都心から電車で一時間足らずで行ける手軽さがありながら、ミシュラン・グリーンガイドで三つ星評価された珍しい山です。ここ三十年でずいぶん姿が変わりました。雨上がりに靴が泥だらけになるのが当たり前だった稲荷山コースも、今は立派な木道が整備され、歩きやすいように管理されています。ミシュラン効果もあって週末のハイカーは増え、近年はインバウンドの影響もあり、平日でもさまざまな国の人たちが登っています。パンデミックの頃だけは一時的に静かになりましたが、ここ数年はまたにぎやかさを取り戻しているように感じます。
高尾山を歩いているうちに、以前読んだこの山にまつわる漫画を思い出しました。登山道や山頂の風景も、漫画を通して見るとまた違った表情を見せます。そこで今回は、高尾山から始まる登山の魅力を描いた作品を紹介します。
『今日からはじめる山登り』じゅごん大輔
まず紹介したいのが、じゅごん大輔さんの『今日からはじめる山登り』(KADOKAWA)です。
インドア派で自称「陰キャ」の主人公たちが、アニメをきっかけに高尾山から登山を始める実録コミックエッセイ。そこから裏高尾へ足を延ばし、丹沢の塔ノ岳へと少しずつステップアップしていき、最後は涸沢カールから奥穂高岳に挑戦するまでが描かれています。
作中に登場する場所のほとんどを実際に歩いたことがあるので、「あそこの道のりは確かにこうだったな」と自分の記憶と重ね合わせながら、非常に楽しく読むことができました。山行を重ねるごとに少しずつ経験を積んでいく様子が等身大で、純粋に「山に登ることの面白さ」が伝わってくる一冊です。
『高尾の天狗と脱・ハイヒール』『高尾の天狗とミドリの平日』氷堂リョージ
次は、氷堂リョージさんによる『高尾の天狗と脱・ハイヒール』と、その続編的な位置づけになる『高尾の天狗とミドリの平日』です。両作品とも竹書房から刊行されています。
『脱・ハイヒール』は、装備も知識もほとんどない状態からハイキングにハマっていく過程が丁寧に描かれていて、思わず応援したくなる親しみやすさがあります。これから初めて山歩きをしてみようという方にもおすすめしやすい作品です。
そして特に印象に残ったのが『ミドリの平日』です。ちょうど連載時期が新型コロナのパンデミックと重なっていたため、入山制限や世相の変化が作品の中にリアルタイムで反映されています。あの非常事態下で高尾山周辺に漂っていた、それまで経験したことのない空気感を、一般的な登山漫画とは少し違う角度から記録した作品としても読むことができます。連載を続けるなかでの作者の戸惑いや苦悩も伝わってきて、読み終えたあとに余韻が残る作品です。
休日のちょっとした息抜きに出かけた高尾山でしたが、漫画の視点も交えて振り返ってみると、身近な山でありながら、歩くたびに新しい表情を見せてくれる場所だと改めて思いました。次に登るときは、作中の風景を思い出しながら、これまでとは少し違った目で高尾山を歩けそうです。今回紹介した作品は、いずれも登山をする人にも、これから山歩きを始めたい方にもおすすめです。
山を歩き、帰ってからその山が登場する漫画を読む。そんな休日も、なかなか悪くありません。
しちまるでした!またね〜〜!
追伸:バズル王国編、どうなるのか胸熱で次号を待ってます!













