こんにちは!しちまるです。
梅雨が明けたら、連日の暑さ。東海地方では40度を超える地点も続出し、今年4月に気象庁が新たに定めた「酷暑日」という言葉が、早くも大盤振る舞いされています。この暑さは9月まで続くのでしょうか。皆さま、熱中症対策を忘れず、健康第一でお過ごしくださいませ。
さて、7月24日(金)に講談社『Kiss』9月号が発売になりました。
©️二ノ宮知子/講談社
今回の『七つ屋 志のぶの宝石匣』の扉絵は、夜空を背景に顕定が静かに空を見上げています。バズル国にいる鷹臣も、同じ夜空を見上げているのでしょうか。
もっとも、鷹臣がいるバズルは南半球。日本では冬の低空にわずかに顔を出すだけのカノープス(シリウスに次いで全天で2番目に明るい恒星。中国では「老人星(南極老人星)」と呼ばれ、長寿の吉兆とされてきました)が高く輝き、日本では見られない南十字星が頭上に広がる、まったく違う星空を見上げているはずです。いつか私も、本物の南十字星を見上げてみたいものです。
ちなみに、『北斗の拳』に登場する北斗神拳と対をなす南斗聖拳。その「南斗」とは、南十字星ではなく「南斗六星」のことです。
名前から南半球にある星だと思われがちですが、南斗六星は、いて座の一部を形づくる六つの星。日本からも見ることができ、ちょうど今の季節が見頃です。夏の夜空を見上げる機会があれば、探してみるのも面白いかもしれません。
今号の内容については、ネタバレを避けるため詳しくは触れませんが、物語は引き続きバズル国編へ。少しずつミステリー色を帯びながら、謎が深まっていきます。どうぞお見逃しなく!
さて、ここからは毎月恒例の漫画紹介です。
質屋のカウンターで見たロックンロールの話
今回ご紹介するのは、ハロルド作石先生の『BECK』です。あるお客様との出来事が、この作品を思い出させてくれました。もちろん、これから書くことは、お客様が特定されないよう、時期や細部をぼかし、一部を再構成しています。
先日、一本のギターを迎えに来られたお客様がいました。お返しするまでの間、音楽の話になりました。
「いつか作品の主題歌なんか歌えたらいいですね」
そうお話しすると、その方は少し照れながら、
「実は、もう歌っているんです」
と笑いました。
未来の話をしたつもりでしたが、思いがけない返答でした。その方は、すでにその未来へと一歩を踏み出していたのです。作品をきっかけにライブへ足を運ぶ人が増え、さらに海外からも反応が届くようになったそうです。
そして、その方はギターを見つめながら言いました。
「このギターは、初めて買ったギターなんです。これだけは手放したくなかったんです」
その一言が胸に残りました。
値段は付けられても、思い出に値段は付きません。「手放したくない想い」を抱えながら、夢と暮らしの間で泥臭く前へ進む。その泥臭さと気高さが混ざり合った姿は、私にはとてもロックンロールに見えました。
その姿を見て、頭に浮かんだのがハロルド作石先生の『BECK』でした。
音楽に出会った少年・コユキが、仲間とともにバンドを組み、自分の居場所を見つけていく青春漫画です。紙の上には音がないのに、ライブハウスの熱気や演奏の迫力まで伝わってきます。その表現力は圧巻です。華やかな成功だけではなく、夢を追い続ける人たちの現実も丁寧に描かれています。
初めて買ったギターを迎えに来た、あのお客様の姿は、私には『BECK』のワンシーンそのものでした。
お帰りの際、私はこうお伝えしました。
「きっと10年後には、下積み時代の笑い話になっていますよ」
ギターは持ち主の手に帰っていきました。
あとは、その歌が、もっと遠くまで届くだけです。
行くぞ、武道館。
お客様がお帰りになったあと、会話の余韻に浸りながら、その方が歌う主題歌のアニメを早速調べてみました。
それは、穏やかで愉快な日常を軽やかに描いた学園アニメ。主題歌も変に自己主張せず、すっと耳になじみ、自然と心に流れ込んでくるような、とても素敵な楽曲でした。
興味を惹かれ、さっそく原作漫画も購入しました。普段はあまり読まないジャンルでしたが、それだけに新鮮で、とても楽しむことができました。
それでは、皆さまも良い夏をお過ごしください。
しちまるでした。またね〜。













